FIDELIX
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PURE FLATというOUTER STABILIZERを作ります。 中川 伸
  • お知らせ FIDELIX製のMCヘッドアンプLIRICO(アナログ部門)とDEGAUSS(アクセサリー部門)とPURE FLAT(アクセサリー部門)がMJテクノロジー・オブ・ザ・イヤー2019に入賞しました。
  • 追加3です。PURE FLATはおかげさまで大好評につき70枚が完売間近となったので、70枚の再発注を済ませました。今後とも引き続きよろしくお願い致します。

    追加2です。レコード外径について東洋化成に問い合わせたところ、JIS規格では301mm±0.2mmになっているとのことでした。実際の盤を調べると300.5から301.5に98%位は入っている感じでした。でも最大の日本盤は302.0でしたが、外国盤では302.4のものがありました。PURE FLATではガタを減らすべく302.0に制限しているので、それ以上のものは外径を少しだけ削らなくては入りません。一方、PURE FLATの内径は298.5ですが、これまでにたった1枚だけ、くぐり抜ける盤が報告されています。こういった稀なハミ出るものと、くぐり抜けるものは、いずれも外国盤です。

    レコードの縁を押さえる部分が厚過ぎると音溝の外周でカートリッジに触る確率が高まります。そのため、できるだけ薄くすることに努めました。0.5mmにしながらもレコードの縁に触れる部分にはテーパーをさらに加えたので、実質0.4mm位でしょう。内径もやや大きめの298.5mmにしたことと相まって、今まで針の出っ張りが少ないカートリッジでも触った事はありません。

    最大外径と厚みについてですが、市場に多く出回っているプレイヤーとしてTechnics の1200シリーズには対応するよう341mmにしました(ダストカバーは外す)。またDENONのDP-3000の類似タイプにも考慮しております。LINNのLP12はそのまま使えます。厚みは10mmなのでレコードプレイヤーによっては底が触る場合もありますが、ターンテーブルシートを厚いものに交換すれば使える可能性は上がります。ラックスマンのPD-171では、そのまま使える場合と、モーターカバーが僅かに触る場合があるようです。いずれもモーターカバーを取り外せば問題なく使えます。CECのFR-250はスピード調整つまみを背の低いものに交換することで使えます。つまりプレーヤーによっては工夫が必要になるということです。

    センターへの置き方は両手で持ってレコードに被せ、左右に振って中間位置に置きます。次に90度回転させて同様に左右に振って中間位置に置くことで、ほぼセンターになるので、これが基本です。もう一つはレコードのグルーブガイドとPURE FLATの段差を左右の親指で感じ取り、これが等しくなるよう置きます。次に90度回して同じように左右の高さを揃えます。これによってもほぼセンターに置くことができます。両者は併用しても構いませんし、慣れた方でやっても構いません。さて、回転させれば偏芯は見えても、ターンテーブルが水平だと重心は上下しないので回転ムラは生じません。レコードそのものの偏芯による回転ムラは耳で感じられても、これによる回転ムラは水準器を使わなくとも感じた事がありません。

    ソリの矯正能力は、ある程度の重さが必要です。これまでにPURE FLATの1kgでは足りない盤が1枚だけ有ったとの報告が寄せられているので、この程度の重さは必要かも知れません。使いこなした場合は、安定した低域による押し出し感、音楽の説得力、高域の歪み感の減少など、アンプの交換等で得られるよりも、はっきり言って強力です。アンプの電源に例えれば、ものすごい物量投入でも得られないかも知れません。毎回セットするのは確かに面倒ですが、コストパフォーマンスは非常に優れた音質改善方法だと思います。音の重心は低くなる方向なので、場合によっては、装置のバランスを取り直す必要があるかも知れません。

    追加です。PURE FLATというアウタースタビライザーが出来上がったので、音を聴いてみました。しっかりした低音による安定感と押し出し感は期待以上に改善し、音楽の説得力が増します。この音に慣れてから外すと気迫が薄れたかのように聴こえてしまいます。それと、揺れが無くなるのでカートリッジもスピーカも動作は安定するのでクリアになります。音質的には確かに効果は有るのですが、ど真ん中に置かないとPURE FLATの横揺れは気になることもあります。

    レコードの直径はJIS規格で301mmです。でも手持ちの盤をノギスで測ると国内盤でも302.0mmのものがごく少数あり、外国盤だと302.4mmのものがありました。こういったものまでをも使えるようにすればガタは大きくなってしまいます。そこで規格外は切り捨てなくてはなりませんので、302.0mmにしました。これ以上だと盤はいくらか浮いてしまいます。でも浮かないようにするにはカッターナイフやサンドペーパーなどで盤の縁を僅かに削れば良いことになります。滅多にない規格外のものを規格内に収めるには割り切りが必要かもしれません。それから、ど真ん中に置かなくても水準器を使ってプレーヤーを水平に置けば、ワウフラッターは出ません。というのは、もしも重心が偏っていて、プレーヤーが斜めなら、重心が昇る方向ではブレーキになり、下がる方向では加速になりますが、水平だと加減速は生じないからです。普通の家で普通のプレーヤーなら水準器が無くとも問題にはまずなりません。

    別な方法としてターンテーブルシートの中央を1.5mm程くぼませて、真ん中にスタビライザを置くという寺垣氏のアイデアでも、反りは吸収できます。でも実際に外周スタビライザーを作ってみて本当に良かったと思います。重量1kg、慣性モーメントが0.28t増える効果は想像以上であった事を喜んでおります。以下の写真は使用例です。(2018年11月27日)

    アナログレコードには歴史的観点から見ても貴重なものが数多くあります。これらをデジタル化するにはベストな状態で行いたいものです。先ずはワウフラッターも反りもないのが理想なので偏心を無くすピュアセンターを以前に作りました。

    そして今回、反りを無くすのがこのPURE FLATです。実は1979年頃にKENWOODの前身のTRIOがDS-20 (\28,000)を作り、私も使っていました。これをベースにして多くのプレイヤーで問題なく使えるサイズを検討しました。当然ながら非常に多く出回っているSL-1200シリーズには使えます。

    反りを無くせばカートリッジの動作が安定し、本来の能力を発揮しやすくなると同時に、スピーカーの揺れをも抑えることができます。また慣性モーメントが増大するので、フォノモーターの回転性能を向上させることができます。 針の突き出し量が少ないカートリッジ、例えばDECCA、IKEDA9、MC-L1000、SATINなどでも外周スタビライザーに接触しないよう、レコードの縁からの出っ張りは最大でも0.6mmに抑えました。ちなみにDS-20は1oなので、たまに接触音が出ます。

    材質は、当社のトーンアーム 0 SideForceで優れた音響特性を示したSU304ステンレス材を使いました。これは非磁性なのでカートリッジに悪影響を及ぼしません。レコードに被せれば、レコード自身がガイドとなってほぼセンターが出る構造にしたので、とても使い易く、そのためセンター出し用のガイドは付属しません。

    最新の精密加工技術で作りながらも低価格に挑み、\46,000に抑えることができました。当社のHIGH TRANSMISSIONやCRYSTALと組み合わせれば音の思想は一貫します。パッケージはECO意識から簡素化しています。

    試作品が出来上がるのは2018年11月15日で、そこからなるべく多くの条件でテストしてみて、修正が有れば変更し、70枚での発注です。その20日後に出来上がりますが、特殊な品だけあって、売れる数は予測できません。そのため第2ロットに進めるかどうかは不明です。ご予約はinfo@fidelix.jpか042-493-7082(TEL&FAX)か販売店様へよろしくお願い致します。 (2018年11月3日)

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