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PCオーディオの高音質化グッズHiFi USB NOISE FILTERが出来ました 中川 伸

 HiFi USB NOISE FILTERの300セット完売の御礼と、価格変更などのお知らせ
 HiFi USB NOISE FILTERは想定外の反響につき、特別価格の300セットが完売となりました。厚く御礼申し上げます。しかし、2013年5月20日のご注文分までは19800円とさせて頂き、以降は22800円に変更させて頂くと同時に、販売店さまや、AMAZONさまなどでも、ご購入が可能となります。ご注文の際はフィルターの色指定をお願い致します。例えばHi Face EVOのようなセルフパワー機器との組み合わせでは9V電源をEVO側に直接接続することになりますが、フィルターと9V電源のセットでも22800円です。フィルターのみの販売は9800円です。今後とも宜しくお願い申し上げます。(2013年5月11日)

 今、SDカードとUSBのトランスポート(DDC)を設計していますが、SDカードでは満足する音が出ているものの、USBはそのレベルに少しだけ達していませんでした。僅かに濁った輝きが高域に付加されるのですが、それはUSB経由で混入するコモンモードノイズが原因ではないかと考えました。 そこでコモンモードノイズを削減すべく、コモンモードチョークとフェライトビーズを入れるノイズフィルターを作ってみました。シルバーとブラックモデルの前面と後面の写真で、DCジャックの下には緑のLEDが点きます。DSD64(2.8MHz)とDSD128(5.6MHz)の動作確認ができました。

 以下はROHDE & SCHWARZによる2MHz〜43.5GHzの測定結果です。PC内にあるCPUやメモリのクロックやその高調波は確かに削減しそうなコモンモードノイズの削減効果はありながらも、信号品質はその下写真のUSB 2.0のHigh speed(480Mbps)用アイパターンからも分かるように、リンギングも減り、密度の濃い赤い部分が増えていることから、高周波ノイズも減って一層良い波形に改善されています。USB2.0測定には十分なLeCroy社の2GHzスコープで計りました。勿論、伝送経路は差動マイクロストリップラインでインピーダンス整合を取っています。  ところで、こんな高い周波数が音質に影響するのかと疑問に思うかもしれませんので、半信半疑でセルフパワーの機材で信号フィルターの効果を試聴テストしてみましたが、確かに有効で、SDカードの音にグッと近付きます。今後、このフィルターが出回れば、同様な報告がなされることと思います。

 以前にバスパワーの電源品質もテストしましたが、その結果は、外付けHDDは回せても、高音質オーディオ用にはとても使えそうもない品質でした。そこで5V電源のノイズを削減するフィルターも内蔵しました。その効果を調べるため、再度、各種電源のノイズ特性を測ってみましたが、測定結果は以下の通りです。 オーディオにおけるノイズレベルは聴覚特性に合わせたIHF-Aカーブを使います。また、その方が良いデータにもなります。純粋なノイズ理論からすれば、TRUE-RMSで測らなくてはなりませんが、古くから使われている平均値応答で測っても良く、その方が約1dB少ない表示になります。ここではその伝統的な平均値応答で測っています。 フィルター効果はリニア電源だと約20dBの削減効果があるので、LZN7805にこのフィルターを通すと理論的には-144dBVになりますが、そんな小さなノイズを実際に計るのは容易ではないので-134dBVと測定値は頭打ちになっています(測定系ノイズは約-134.5dBV)。 TPS7A4700は良く出来ているとは思いますが、当社のLZN7805と比べるとまだ9.5dBノイズは多いです。 また、予想では7805よりLM317の方が良くなる気もしたのですが、逆に少し悪い結果になっています。ADJピンに10μFを付けて、なんとかです スイッチング電源は想像よりは良かったのですが、まあこんなものでしょう。 現実のUSBバスパワーはPC動作の影響を受けるので、今回のスイッチング電源の測定値よりも不定期にずっと多くなります。 興味深かったのはスイッチング電源はフィルターとの組み合わせで、一様な改善効果ではないことも意外でした。大きめのスイッチングノイズの影響が多くなるからです。

Model Noise Voltage(IHF-A) Noise Voltage(USB NOISE FILER+IHFA)
LZN7805 -124.0 dBV 0.63 μV -133.0 dBV 0.224 μV
TPS7A4700(Cnr=1μF) -114.5 dBV 1.88 μV -131.0 dBV 0.282 μV
NJM7805 -95.0 dBV 17.8 μV -113.0 dBV 2.24 μV
LM317(Cadj=10μF) -93.0 dBV 22.4 μV -112.0 dBV 2.51 μV
LM317(Cadj= 0μF) -80.0 dBV 100.0 μV -100.0 dBV 10.0 μV
スイッチング1 -81.5 dBV 84.1 μV -90.0 dBV 31.6 μV
スイッチング2 -85.0 dBV 56.2 μV -88.0 dBV 39.8 μV
スイッチング3 -79.0 dBV 112.2 μV -86.0 dBV 50.1 μV
スイッチング4 -73.0 dBV 223.8 μV -84.0 dBV 63.1 μV

 このノイズフィルターはUSB端子に挿入しますが、バスパワーとセルフパワーの切り替えをしながら、どちらにもこの電源フィルターを効かせる事ができます。 電源フィルター回路はインラシュカレントやフィードバックの安定性にも配慮しています。 内蔵フィルターだけでも十分な効果が有るのではないかと期待したのですが、これもフィデリックスの超ローノイズな電源(5V1A)にすると、遠くの音の見通しがさらに良くなって、澄んだ空間が再現されます。 本体サイズは50mm×30mm×20mmと出来るだけコンパクトにしましたので、上の写真のように便利に使えます。色はシルバーと、ブラックの2タイプです。 これにより、-134dBV(0.2μV)以下という超ローノイズのセルフパワー電源が実現できます。 ローノイズ電源はローノイズな基準電圧をローノイズな直流アンプで増幅することに尽きますが、1976年に入力換算雑音電圧-157dBVのMC用ヘッドアンプLN-1を開発した技術がここでも生きています。 過度応答ですが、左下は一般的な3端子レギュレータのNJM7815で、右下がLZN7815です。リンギングもオーバーシュートも無い非常に素直な応答です。

 HiFi USB NOISE FILTER本体の価格は9800円ですが、5V1A電源(13800円)と同時購入の場合は、22800円です。シルバーとブラックの色指定をお願い致します。 電源単体では6W(13,800円)クラスと、12Wクラス(27,800円)があり、電圧は5V、9V、12V、15V、24Vが標準ですが、その他の電圧もなるべくご要望には答えられるようにと考えています。12Wクラスはシルバーとブラックがありますのでこちらも色指定をお願い致します。いずれも口金形状、もしくは、使用したい機器名を教えていただければ適合可能です。
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