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セリニティー電源をテクノフロンティア2008にて発表 中川 伸

 毎年4月に幕張メッセにてテクノフロンティアという大規模な技術展が開かれます。そこでは10ほどのセッションがあり、その中にはスイッチング電源技術もあります。スイッチング電源技術のセッションでは昨年までに3回の講演をしました。セリニティー電源はスイッチングノイズが非常に少ないので、今年はEMCノイズ対策技術のセッションの方で講演することになりました。先ずはそのときの写真ですが、スイッチング電源技術のセッション時はもっと人数が多かったので、このEMCノイズ対策技術セッションの倍ほどの部屋でした。

 この展示場にはセリニティー電源を共同開発することになった、NAYUTA社がブースを出展していて、そこでセリニティー電源が展示される段階にまで進展しました。そのときのチラシと講演のテキストです。NAYUTA社は医療機器用の特殊な電源を得意としていて、この分野では結構なシェアを持っています。

 今回のテクノフロンティアで印象的だったことはVICOR社の社長と話しができたことでした。日本はスイッチング電源が盛んな国で、優秀な技術屋さんもたくさんいらっしゃいます。でも、海外に目を向けると、またまた優秀な技術屋さんがいらっしゃいます。特許や論文や製品からすれば、V・I ChipのVICOR社のPatrizio Vinciarelli社長やTESLAコンバーターのTESLACO社のSlobodan Cuk社長やFred C Lee教授の3人は特にすごいと思います。
 私は英会話が大の苦手ですが、度胸の単語会話で十分に通じました。相手も合わせてくれましたので日本語に訳すると以下のような感じでした。私が講演に使ったセリニティー電源のテキストをみせ、指で刺しながら私(以下N)「これがトランスの電圧波形で、これがFETの電圧波形」。パトリッチオさん(以下P)「うん滑らか!周波数は?」N「100kHz、効率93.3%、力率81.68%」P「出力は90V2A?」N「いいえ±45Vなので45V4Aと同じ」P「うん!入力電圧は?」N「AC100V」P「それは効率いいね!」まあ、こんな感じで5分〜10分ほど話したのですが、さすが世界のトップクラスの技術屋さんなので、動作原理や特徴は完全に理解をした様子でした。次の日に写真と日本語の資料をCDに焼いて渡しました。
 後で分かったことですが、パトリッチオさんは私と同じオーディオマニアだそうです。元々は物理学の博士ですが、いいアンプを作るにはいい電源を!ということがきっかけで電源ビジネスを始めたようです。どおりでserenity power supplyが超ローノイズであることを理解した後に、「これは何用?」と聞かれたので「オーディオ」と答えたら、瞬間に「オーディオ!」あーやっぱりそうか!と言わんばかりのの反応でした。

 左下は2000年に北京で開かれた国際学会で、私が発明したハイブリッド・パラレルコンバーターを発表したときの写真です。敬称略ですが、左から庄山 正仁、二宮 保、Fred C Lee(議長)、中川 伸、金 春峰の5人です。写真右下は2002年にTESLACO社のCuk社長がテスラコンバーターを発表した次の日に私がVAIO C1Sでスイッチング電源のシミュレーションソフトのSCATを使ってTEALAコンバーターを動かし、Cuk社長に見てもらっているところです。

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