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インサイドフォースは、論より証拠!追加1あり 中川 伸

科学の世界は論より証拠です。ガリレオ・ガリレイはピザの斜塔から重いものと軽いものを同時に落とし、同時に着地することを証明しました。またアインシュタインは重力によって光が曲がることを証明するため、夜の星の位置を予め写真に撮っておき、日食が起きた時の写真と比べると太陽の周りの星が広がったことで、星の光が太陽の重力によって曲がるこよを証明しました。オーディオ界には議論好きな人は多いのですが実験しない人も多いのは不思議です。

真空管アンプでPK分割はカソード側のインピーダンスが低く、プレート側はインピーダンスが高いので、f特がアンバランスな動作だと言う人がいました。私はそんな事はないと理解していたので直ぐに実験をし、結果をホームページにPK分割はアンバランスか?と載せました。これは「PK分割」で検索するとトップクラスになり、アクセスも多くなって結果は広く知られることになりました。つまりPK分割は問題なくバランスするのです。


  offset tonearm ←クリックでフォルテピアノ相当の繰り返し動画

  pure straight tonearm ←クリックでフォルテピアノ相当の繰り返し動画

事実として、回転しているレコードの上に針を下ろせば、インサイドフォースキャンセラーを外したJ型やS字型アームだと必ずカンチレバーが外側に曲がります。スマホに20倍位のマクロアダプターを付けて動画を撮ってみてください。必ず外側に曲がりますから。YouTubeでの動画

私はオルソニックのインサイドフォースチェッカーを持っていて、これでも調べましたが、必ず外側に曲がります。これは内側の溝が外側へ押していることを意味します。そのため、インサイドフォースキャンセラーはアームに外向きの力で引くことで、左右の針圧を均等にします。これは事実でアームメーカーはここまでの事は間違いなく理解しています。

ぱっと見だと、接線方向に引っ張られているように先ずは見えますが、本当にその方向だけに引っ張られるなら、カンチレバーが曲がる事はなく、インサイドフォースそのものが生じません。だとすればインサイドフォースキャンセラーは不要です。この直感は事実とは異なっているので明らかな間違いです。これはよくできた引っかけ問題のようです。

こういう場合にベクトルを使いたがる人が居ますが、合成も分解も自由に出来るので逆にややこしくなります。今回の例だとレコードの接線方向に引っ張られても、アームが内側に流れないのは溝が外側へ押しているからで、このインサイドフォースを減らすべく外側にアームを引っ張るのがインサイドフォースキャンセラーです。

さて、本当に重要な事はここからです。インサイドフォースが起こる原因はレコードに摩擦があるからです。レコードを回転させなければ摩擦は生じませんこの摩擦量はピアニッシモでは小さく、フォルテッシモでは大きくなります。この様子はレコードと針による摩擦力を測ってみたに記載しました。針圧に対してピアニッシモで20%位、フォルテシモで70%位だと思いますが、正確にはテストレコードを作らなくて計れません。

すると、フォルテほど外側への針の移動は大きくなります。しかし、この事実こそがほとんど知られていない極めて重要な現象です。カンチレバーは外側へ動きながら針は前方に移動します。これは「く」の字に曲がった物を引っ張れば直線に近づこうとする原理そのものです。ピアニシモでは逆の動作になるので針先は音量によって前後することになります。つまり、弾性によってカートリッジを支えているのと同じことで、これは意図も想定もしていない現実の動作です。時間軸が揺れることになるので、いわばジッター発生器になります。しかし、ピュアストレートアームは伸び切った状態なので、もう伸び縮みができません。オフセットアームとピュアストレートアームでピアノフォルテが繰り返された場合のアームの振る舞いがジッタ発生器になるか否かです。

しかしカートリッジとヘッドシェルとアームには重量があるので高音では追従できませんが、低音は止められないので、低音のアタックは甘くなります。これを避けるためにピュアストレートの0-Side forceを作りました。するとトラッキングエラーが増えるのではと言われますが、その通りです。トラッキングエラーの理屈はすっかり完成されているので、疑う余地はありません。

現在の主流な設計方法は音楽が30%位進んだ点と、最内周の2点でトラッキングエラーが0度になります。しかし、そこで音が良くなった経験は無く、最も良いのは最外周で、最も悪いのが最内周です。0サイドフォースは60%付近(トラッキングエラーがなくなる半径90mmの位置で0度になりますが、それでも音は最外周が最も良くて、最内周が最も悪いのは曲がったアームと同じです。最外周と最内周の音はトラッキングエラーとは逆の結果になります。つまりトラッキングエラーを過大に重視し過ぎていたのが従来設計ということになります。

要するにトラッキングエラーは線速度に比べれば取るに足りないことなのです。ホームページにもダウンロードができるファイルがあるので本格的なオーディオシステムで比較してみて下さい。アームが2本付けられる比較可能なCECのFR250のプレーヤーにFR-64Sと0 Side Forceを付けたので違いは分かると思います。でもスマホやPCで比較する事は薦めません。

では、リニアトラッキングはどうかと言えば、高域は良い事が多いのですが、構造上から支点を支える力が弱いので、このわずかな隙間が低音を軽く甘くしがちです。この類の違いはピアニストやベーシストといった音楽家が聴けば一瞬で分かると思います。オーディオは人が聴くためのものなので、どちらが音が良いかは聴き比べるしかないです。

本当は、MITCHAKU Zで聴き比べるのが最も分かりやすいです。もしも私がフィデリックス製品を買うなら、これが最初です。この音の違いをアンプ類やスピーカーや他のアクセサリー類で得ようとすれば、1桁から2桁増しの金額でもどうか?です。今、最も好評なのがMITCHAKU Zです。

意味がありそうで全く意味のない話ですが、曲がったアームで溝のないレコードを掛ければ最内周まで滑って行きますが、ピュアストレートだと内径90mm付近(トラッキングエラーが0になる位置)で止まります。更に内周にアームを下しても90mm付近まで戻ってきます。これがスケーティングフォースとインサイドフォースの決定的な違いで、似て非なる理由です。

0 Saide Forceだと針先に横向きの力を加えても、アームが動いて逃げるので、サイドフォースを加える事はできません。カンチレバーは曲がらないので、これこそが0 Saide Forceの由来です。スケーティングフォースはレコードで鳴っている状態とは何の関係もありません。溝がゆっくり内側に進行するのも全く関係ないです。

世界で最初にピュアストレートアームを作ったのはかの有名なウエスタンエレクトリック社で曲がったアームは一度も発売しませんでした。さすがです。その後にピュア ストレートアームの優位性に気がついたのは江川三郎氏でした。それに同意したのがスタックスでスレートのパイプアダプターを作りました。同様にヤマハはGT-2000用のアームとしても作りました。さすが楽器メーカーです。ベスタクスのDJ用プレイヤーでも音の良さから、ピアスストレートアームが採用されました(逆転させても針飛びしないそうです)。

最近、海外ではヤマハのGT-5000が評判だったり、VIVラボラトリーのリジットフロートも好評な様です。これらはトラッキングエラーが当然多いのですが、それでも、なぜ評判が良いのかと首をかしげている人も居るようです。これまでの文を読んでいただければ、理由を理解する人がどれだけかは増えると思います。

それからどの本に誰が書いてたのかは忘れましたが、ピユアストレートアームは針が片減りすると言った人がいました。こういうのは本当に針が減るまで使って、それを顕微鏡で見て確認したのか?と問いたくなります。インサイドフォースキャンセラ付きの曲がったアームも0サイドフォースも左右の針圧が等しくなるので、片減りはしません。片減りするのはインサイドフォースキャンセラーを使わない曲がったアームです。オーディオ界にはいろんな人が居て、目立つ発言をしたがる人はいますが、最初に書いたように自然科学は空想よりも実証こそが大切です。

オフセットアームは連続サインウェーブをかける限り問題はほぼ生じません。しかし低音の打楽器やコントラバスのA1(55Hz)付近のピチカート等と同時にパイプオルガンのG7(3kHz)付近の音を混ぜて、そしてその3kHz付近が受けるFM変調を調べればストレートアームの優位性が明らかになることでしょう。そういうテストレコードを何処かが作れば、オフセットアームの盲点が明らかになるでしょう。

インサイドフォースは摩擦が原因なので、フォルテで大きく、ピアノで小さくなります。しかしインサイドフォースキャンセラーは一定です。なので差分の力が横揺れを発生させます。これも長く続いていた盲点です。

今まで見落されていたこと、それはスタイラスの引っ張りを支えているのはアームの支点で、この2つで釣り合って合っているのです。しかしカンチレバーの根本と針先は約7mmのズレがあり、しかも360度動く弾力があります。このことが重要な見落としになっています。それでも、一定振幅のテストレコードをかける限り、何の問題も現れません。問題はピアノフォルテが連続する音楽信号をかけたときに現れる横揺れと前後揺れは忍者の様です。その見落としをなくしたのが0サイドフォースです。

どうしてもインサイドフォースとスケーテイングフォースを混同している人がいますが、先ずは摩擦量がまるで違います。ガラスやアクリルは硬いので凹まないので接点は先端の1点です。しかしレコードはV溝で針は挟まれ。接触している2点はえくぼのようにくぼむので、ずっと大きいです。くぼんだ写真を見たことが有ります。溝に嵌るまではスケーテイングフォースで、嵌ればインサイドフォースに代わります。

しつこいようですが、0 side forceは横向きの力を加えてもアームが動いて逃げるのでカンチレバーは曲がりません。これが 0side Force の意味です。しかし。アクリル板の上では半径90mmの位置にスケーテイングフォースで滑ってきます。以上からして全く異なるものです。ここでもう一度ご覧になってください。曲がったものを引っ張れば直線になろうとする弾力による動きです。つまり、今までの理論解析は摩擦変動とダンパーの弾性は考慮せず完全剛体としていたもので、現実と合わない筈です。
  offset tonearm ←クリックでフォルテピアノ相当の繰り返し動画

写真とリンク

最近、私はGeminiやChatGPTといったAIをけっこう使います。1年位前はオーディオのことを聞くと、雑誌の記事を引っ張ってくることが多かったのですが、最近は購入者のブログとか投稿からも拾ってくるようで、信頼度はかなり上がってきています。今回もスマホに音声入力で「フィデリックスのアームで0サイドフォースの評判は?」と尋ねると、結構まともな答えが返ってきました。皆さんもチャレンジしてみてください。

当初は曲がったアームとピュアストレートの2種類を作り、ユーザーに選択してもらう予定でしたが、聴き比ベると前者を作る意味は無いとの判断に至りました。要するに頭で考えたのではなく、実際に音を聞いて選んだ結論です。(2026年6月14) 日)

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